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自社ブランドの認知度や課題を知る(カスタマイズデータ)

  これまでの記事では、タオバオにおける人気商品のデータや、中国進出企業のウェブ広告データといった企業と消費者間のマーケティングデータとその分析の重要性について触れてきました。本章では、ある程度商品販売実績があがり、その先に自社製品を広大な中国でいかに効果的に流通させるかを考えるフェーズとなります。販売の拡大を狙うという意味では、まずは現在地、すなわち自社ブランドの市場ポジションを知ることが重要です。一般的には消費者向けのブランド認知調査などが考えられますが、中国においては、それだけでは足りません。消費者に商品が至るまでの様々なプレーヤー、例えば通関業者、倉庫業者、卸売業者などの現地企業向けマーケティング活動も中国での戦略を練る上では欠かすことができません。

  よく言われるように、中国は強い人脈社会であり、それは日本人の想像を超えることも多々あります。進出している多くの日系企業についても、この点を軽視して現地企業との連携が上手くいかず、中国ビジネス自体の成功から遠ざかっている例が多く見受けられます。または中国では外資系企業に対して、特にインターネットビジネスにおいては、非常に厳しい様々な規制が存在しているという事情があります。その点においても、どのような現地企業といかに協力をしあい、もしくは彼らに受け入れられる商品はどういったものかということを研究しなければなりません。

  中国のアイリサーチ社では、オンライン、オフラインを問わず様々な市場調査サービスを行っており、実際、近年は特に外国企業の戦略相談が増えています。自社と提携すべき企業のリストアップから、ファーストコンタクト(製品に対するリアクション調査)、さらには提携交渉ミーティングの設定まで、中国現地におけるマーケティングの相談は多岐に渡ります。実際、中国で成功していると言われる某日系スーパーでも、対消費者以上に、流通業者などの対現地企業へのマーケティングとコネクションの強化を図っていると言われています。信頼できる現地パートナーを見つけることが、中国ビジネスの成否を左右するといっても過言ではありません。

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